災害への備えを日常に!防災グッズをもっと身近に!

防災セット1人用のおすすめランキング|一人暮らし用の選び方を防災士が厳選

防災セット 1人用

この記事で分かること
  • 1人用の防災セット(防災グッズ)のおすすめ
  • 各防災セットの特徴と選ぶときのポイント

この記事では、私が企業の防災講義で紹介したり、企業の防災担当者におすすめしたりしている防災セットを中心に紹介します。

MEMO

この記事は、防災初心者向けに作成しています。

1人用の防災セット(防災グッズ)のおすすめ

1人用の防災セットは、「信頼性」、「実用性」、「コストパフォーマンス」を重視して選んでいます。

信頼性信頼できる防災メーカーが販売していること

(納品実績や販売数、口コミやレビューから判断)

実用性災害発生時に実際に役に立つこと

(避難所などで実際に使用した感想、使用経験のある防災士や被災者の評価から判断)

コストパフォーマンス家計を圧迫しない価格で実用性の高い防災グッズが手に入ること

(防災セットの価格と中身で判断)

防災メーカーの防災セットを購入したという「信頼性(安心感)」が、被災したときのパニックや混乱を和らげてくれます。

また、取扱説明書を熟読しなくても使うことができ、被災したときに実際に役立つことは、災害の被害を最小限に抑える上で欠かせません。

防災意識を持ち続けるには、日常生活を犠牲にせず無理なく取り組むことが重要なので、中身と価格のバランスも重視しています。

第1位:SHELTER【1人用】(税込11,800円)|LA・PITA



SHELTER【1人用】は、防災メーカー「LA・PITA」が販売するエントリーモデルの防災セットです。

本体価格が税込11,800円と安いにも関わらず、質の高い「最低限必要な防災グッズ」と「備えておきたい防災グッズ」がバランス良く入っており、コストパフォーマンスはトップクラスです。

中身の防災グッズはどれも直感的に使えるものばかりで、防災初心者でも安心して備えておけます。

単身者の場合、SEHLTERを1つ購入しておけば、追加で購入する防災グッズはほとんどないと言っても過言ではありません

SHELTERの防災リュックは35Lと大容量で、付属の防災グッズを全て入れても余裕があるので、買い足す場合も安心です。

納品実績

SHELTERは、有名企業や官公庁にも納品されています。

大阪水上警察、KDDI、LEXUS、ロイヤルホールディングス、Electroluxなど

納品実績は防災セットを選ぶ指標の一つに過ぎませんが、コストパフォーマンスと実用性の基準が特に厳しい警察や、競争率が高い大企業への納品実績があることは注目ポイントです。

こんな人におすすめ

  • 初めて防災セットを購入する人
  • 防災グッズをたくさん買い足す予定がある人(生理用品や高齢者用グッズなど)

SHELTERの中身と同じレベルの防災グッズを個別に揃えようと思うと、1.5~2倍のコストがかかりますし、自分で備えると信頼性や実用性に不安が残ります。

実際に使える防災グッズと「防災メーカーが販売する防災セットを備えている」という安心感をお得に得たいなら、SHELTERがおすすめです。

シリーズ累計販売数60,000セット突破 防災セットSHELTERシリーズ

おすすめのショップ

SHELTERは各種通販サイトでも販売されていますが、購入するならatRESCUE本店公式サイトがおすすめです。

理由は、atRESCUE本店公式サイトで会員登録すると、ベストレート保証を受けたり、防災グッズの割引を利用したりできるようになるからです。

ベストレート保証というのは、通販サイトなどで公式サイトよりも安い価格で販売されていた場合、最安価格と同じ価格で購入できる制度です。

SHELTERは防災セットの中では安い方ですが、それでも1万円を超えているので、お得なサービスや制度は利用することをおすすめします。

シリーズ累計販売数60,000セット突破 防災セットSHELTERシリーズ

その他のSHELTER

SHELTERには、1人用以外にもたくさんの種類があります。

  • 防災セットSHELTER【2人用】
  • 防災セットSHELTER【3人用】
  • レディース防災セットMEGAMI【1人用】
  • 防災セット・SHELTER KIDS【1人用】
  • 防災セットSHELTER FAMILY・ベビータイプ

まずは1人用を備えておき、結婚して家族が増えたら買い足していくことができます。

第2位:Relief【1人用】(税込13,800円)|Difend Future




Reliefは、「Defent Future」が販売するエントリーモデルの防災セットです。

価格はSHELTERよりもやや高めですが、質の高い防災グッズをできるだけ多く揃えたいと思うならReliefです。

39種類44点もの防災グッズ(同価格帯の防災セットの1.5倍程度)が入っており、最低限必要な防災グッズに加えて、備えておきたい防災グッズも十分に揃います。

1人用としては十分過ぎるくらいの中身ですが、全て付属の防災リュックにすっぽり収まります。

納品実績

エアアジア・ジャパン、第一中央汽船、学究社、富士インダストリーズ、泰平運輸など

安全面や実用性の基準が厳しい航空会社や汽船会社への納品実績が豊富です。

こんな人におすすめ

  • 初めて防災グッズを購入する人
  • 避難所で快適に過ごしたい人

お皿やラップ、ウォシュレットなど避難所で快適に過ごすための防災グッズが豊富なので、避難所でも平時に近い生活をしたい人におすすめです。

おすすめのショップ

Reliefは、Defend Futureの公式サイトで購入すると、5年間保証を受けることができます。

長期間保存による経年劣化で防災グッズに問題が生じた場合でも、完全無料で負担してもらえるので、安心して備えておけます。

また、複数セットを購入すると割引してもらえる制度もあるので、家族や友人などと一緒に購入するとお得です。

防災士厳選の防災グッズ43点セット【ディフェンドフューチャー】

その他のRelief

Reliefには、2人用の防災セットもあります。

第3位:LA・PITA【1人用】(税込19,800円)|LA・PITA



LA・PITAは、SHERTERを手掛ける防災メーカー「LA・PITA」が販売する防災セットの最上位モデルです。

防災メーカーの大手が会社名を商品名にした防災セットで、それだけでも自信のほどが伝わってきます。

中身の防災グッズは、リュックを含めて29点とSHELTERより少し多いだけですが、その一つひとつの質が高く、災害発生時に役立つ配慮や工夫がなされています。

最大の特徴は防災リュックです。

LA・PITAの防災リュックは、テントに利用される撥水性が高い生地で本体が作られ、止水ファスナーも採用されており、雨の中を避難しても中身が濡れにくくなっています。

また、デザイン性が高くインテリアの一つとして置いておいても違和感がないので、玄関などに置いておけば、「持ち出し忘れ」を防ぐこともできます。

MEMO

ドラマ「私、定時で帰ります。」でもオフィス場面の備品として使用されていましたが、全く違和感がありませんでした。

アイマスクや耳栓、発熱材など避難所生活を快適に過ごすためのアイテムも豊富に揃っています。

納品実績

日本郵便、横浜市金沢区役所、ネッツトヨタ、伯方の塩、カゴメ物流サービス、一条工務店など

こんな人におすすめ

  • 避難所で快適に過ごしたい人
  • 持ち出し忘れを予防したい人

SHELTERの高質な防災グッズをベースとして、機能性やデザイン性に優れた防災リュックや快適性を重視したグッズが入っているので、質にこだわる人も満足できるはずです。

おすすめのショップ

会員登録することでベストレート保証や防災グッズの割引が利用できる、atRESCUE本店公式サイトでの購入がおすすめです。

≪防災安全協会認定 高防水ターポリンリュック採用≫ 防災セットLA・PITAシリーズ

その他のLA・PITA

LA・PITAには2人用と、小型で子供やお年寄りでも無理なく背負えるトートバックタイプもあります。

1人用のおすすめ防災セット3つの比較対照リスト

1人用SHELTERReliefLA・PITA
価格(税込)11,880円13,800円19,800円
重さ5kg7kg6kg
防災リュック・容量:約35L

・撥水:あり

・反射材:あり

・容量:約30L

・撥水:あり

・反射材:あり

・容量:約24L

・撥水:あり

・反射材:あり

非常食7年保存アルファ米×3種類

5年保存ライスクッキー×1

・5年保存野菜ジュース×1

5年保存アルファ米×3種類

5年保存カレー×1

・5年保存ようかん×1

5年保存アルファ米×3種類

5年保存ミルクスティック×1

保存水7年保存水500ml×35年保存水500ml×47年保存水500ml×3
ダイナモライト

(ラジオ)

LEDライト、AM/FMラジオ、サイレン、手回し蓄電、USB充電、(スマホ・携帯充電)LEDライト、AM/FMラジオ、サイレン、手回し蓄電、USB充電、ソーラー充電スタンドライト、(スマホ・携帯充電)LEDライト、AM/FMラジオ、サイレン、手回し蓄電、USB充電、(スマホ・携帯充電)
Iphoneケーブルなしありなし
ホイッスル・蓄光材:あり

・音量:95db

・蓄光材:なし

・音量:95db

・蓄光材:あり

・音量:95db

簡易トイレ・凝固剤:不要

・3回セット

・凝固剤:必要

・3回セット

・凝固剤:不要

・3回セット

体ふきシート・ノンアルコール

・70枚

・ノンアルコール

・70枚

・ノンアルコール

・70枚

歯磨きシートなし歯ブラシ水不要
水なしシャンプーなしなし250ml×1
マスクありありあり
レインコート長さ110cm×幅65cm×腕78cmフリーサイズ長さ110cm×幅65cm×腕78cm
軍手ありありあり
目隠しポンチョ幅99cm×高さ119cm幅99cm×高さ119cm幅99cm×高さ119cm
ランタンLED12灯

防滴仕様

なしLED12灯

防滴仕様

アルミブランケット213×137cm140×110cm213×137cm
エアーマット長さ約190cm×幅約58cm×厚み約5cm長さ約195cm×幅約60cm×厚み約5cm長さ約190cm×幅約70cm×厚み約5.5cm
寝袋100×200cmなし100×200cm
アイマスクなしなしあり
耳栓なしなしあり
ウォーターバッグ6L5L10L
衣類圧縮袋なしありあり
救急セットありありあり
紙皿なしありなし
ラップなしあり(3m)なし
乾電池単三×4なし単三×4
発熱材なしモーリアン ヒートパック×3モーリアン ヒートパック×3
ウォシュレットなしありなし
ロープなしありなし
IDカードなしありなし

赤字部分が、防災グッズの有無や種類の異なる部分です。

各防災セットの中身を見比べてみると、いずれも保存水や非常食など最低限必要な防災グッズは入っています。

高齢者や女性におすすめの1人用防災セット

足腰が悪かったり体力に自信が無かったりする場合、重い荷物を背負って避難するのはしんどいものです。

災害時に持ち出せない防災セットを備えても意味がないので、「信頼性」、「実用性」、「コストパフォーマンス」に加えて「運びやすさ」を重視して防災セットを選びましょう。

上で紹介した3つの防災セットも「運びやすさ」は考慮されていますが、より運びやすさを重視した防災セットも販売されているので紹介します。

ものすごい防災セットプレミアム【1人用】(19,980円)|LA・PITA


ものすごい防災セットプレミアムは、キャリーバッグとリュックサックのハイブリッド「防災キャリーリュック」を採用した防災セットです。

販売元はSHELTERやLA・PITAと同じ防災メーカーの「LA・PITA」です。

屋内や舗装された道路はキャリーバッグとして転がして運び、地割れや浸水によってキャリーでは運べない場所だけリュックサックとして背負えば良いので、負担が少なくて済みます。

容量は27Lと適度なので、運べないほど防災グッズを詰め込みすぎる心配もありません。

中身の防災グッズはSHELTERとほぼ同じで、安心して使用できるものばかりです。

こんな人におすすめ

「いざというときに、防災グッズを自力で持ち出せるかどうか」という不安を抱いている人におすすめです。

お年寄りや女性だけでなく、子供連れの人、健康に問題がある人、体力に自信のない人にも使い勝手が良い防災セットです。

「転がす」「背負う」「持つ」3WAYキャリーリュック採用 ものすごい防災セットシリーズ

その他のものすごい防災セットプレミアム

ものすごい防災セットプレミアムには、2人用と3人用もあります。

LA・PITA tote【1人用】(13,500円)|LA・PITA

LA・PITAのトートバッグ版です。

LA・PITAの防災リュックの機能はそのままにコンパクト化し、中身の防災グッズを厳選した防災セットで、子供でも背負える大きさと重さになっています。

デザイン性も高いままなので、リビングや玄関先に置いても違和感がありません。

幼い子供を連れての避難が想定される家庭では、防災リュック1つでは家族全員の防災グッズが入りきらないこともあるでしょう。

そうした場合には、LA・PITA toteをサブバッグとして利用することもおすすめです。

避難所で普段使いのトートバッグとして使用することもできます。

こんな人におすすめ

軽くておしゃれなので、女性や小学生~中学生くらいの子供におすすめです。

≪防災安全協会認定 高防水ターポリンリュック採用≫ 防災セットLA・PITAシリーズ

OTE(19,800円)|ミヤビワークス

OTE(On the Exit)は、デザイン性の高さとコンパクトさから、「生活空間に違和感なく置いておける」と注目されている防災セットです。

最大の特徴は、マグネットで玄関扉などに設置しておけることです。

災害発生時に多いのが防災セットの持ち出し忘れ(または持ち出したくても持ち出せなかった)です。

OTEなら玄関扉に固定しておけるので、いざというときに持ち出し忘れる心配がありません。

中身を入れても約3kgで、ランドセル(教科書を入れると約3kg)と同じくらい軽いことも特徴です。

「そんなに軽いと必要な防災グッズが入っていないのではないか。」と思うかもしれませんが、最低限必要な防災グッズは入っており、「おしゃれだけの防災セット」とは一味違います。

こんな人におすすめ

実用性の高い軽めの防災セットが欲しい人や、持ち出し忘れを予防したい人におすすめです。



玄関扉に取りつける防災バッグ「OTE(OnTheExit)」!!

 どの防災セットを選ぶか

「信頼性」、「実用性」、「コストパフォーマンス」で選んだおすすめの防災セットを3つと、「運びやすさ」を重視した高齢者や女性向けの防災セット3つを紹介しました。

初めて防災セットを購入する人は、SHELTER、Relief、LA・PITAの3種類の中から選ぶことをおすすめします。

実用性重視ならSHELTER、コストパフォーマンスで選ぶならRelief、デザイン性や使いやすさにこだわるならLA・PITAを選ぶと、間違いがないでしょう。

また、家族分の防災セットを購入する場合、1つはSHELTER、Relief、LA・PITAから選んでおくと安心です。

特に「運びやすさ」を重視したい人は、ものすごい防災セットプレミアム、LA・PITA tote、OTEの中から選んでください。

ニーズに応じた防災セットを選ぶ

ただし、使用者が防災セットに求めるものや重視すること、性別、年齢、健康状態などによって「おすすめ」の防災セットは変わってきます。

私の場合を例にしてみます。

私自身は、SHELTERをベースにアレンジした防災セットを備えていますが、妻には「LA・PITA」、子供にはSHELTER KIDS(キッズセット)、高齢の親には「ものすごい防災セットプレミアム」を渡しています(2019年6月時点)。

それぞれ防災のレベルやニーズが異なるからです。

防災セット選んだ理由

→LA・PITA

防災初心者、避難所で快適さを求める気持ちが強い、物へのこだわりが強い

→高品質でアレンジがほとんど不要、快適さを追求した防災グッズが入ったLA・PITA

子供

→SHELTER KIDS

防災教育の一環として防災セット購入

→SHELTER KIDSをベースに子供と一緒にアレンジ

→ものすごい防災セットプレミアム

 父母ともに災害ボランティア歴が長く防災にも詳しい、足腰弱め

→もともと旅行用キャリーバッグに防災グッズを詰めていたが、キャリーリュックを気に入って乗り換えた

→SHELTER

仕事で災害現場や避難所へ行く際に持ち歩く

→モバイルバッテリーを追加、マスクを防塵マスクに、軍手を皮手袋に入れ替えるなどアレンジ

2セット所有し、自宅保管用も同じアレンジ

この記事で紹介した防災セットはどれも「信頼性」「機能性」「コストパフォーマンス」に優れていますが、入っている防災グッズの種類や質が異なります。

まずは「自分が防災セットに何を求めるか」をよく考え、購入するようにしてください。

防災コラム

私は、SHELTERが最も安価で使い勝手も良く、エントリーモデルとして万人受けしやすいと思っているので、企業の防災講義でも受講者におすすめしています。

 

受講者にはおおむね好評で、講義がきっかけでSHELTERを従業員のために購入した企業もあります。

 

しかし、講義の企画担当者など防災に詳しい人と話をすると、「少し物足りないんだよね。」と言われることも、たまにですがあります。

 

エントリータイプなので、防災に詳しい人からすると特徴がなく感じるようです。

防災セットを「いつ買うか?」「今でしょ!」

防災セットは、欲しいと思ったときに手に入りません。

防災セットが一番売れるのは、大きな災害が発生した後の数日から数週間です。

災害関連情報に触れた人の多くが、「自分も被災するかもしれない。」と不安になり、我先に防災セットを注文するからです。

その結果、有名な防災セットほど品切れ・品薄になり、注文してから納品までに3~4ヶ月かかるという状況に陥ります。

目当ての防災セットが買えなかった人は、不安を和らげるために在庫のある防災セットを購入しますが、「この防災セットで本当に大丈夫だろうか。」という新しい不安を抱えることになります。

そして、不安に耐え切れずに防災セットを買い直す人も少なくありません。

こうしたことを踏まえ、防災セットを「いつ買うか」と言えば、「今でしょ!」です。

防災セットを備えておこうと思い、この記事を読んでいる「今」が欲しい防災セットを買って備える絶好のチャンスなのです。

今、ここで第一希望の防災セットを備えておけば、「ちゃんとした防災セットを備えている」と安心していられますし、被災しても被害を最小限に抑えることができます。

≪防災安全協会認定 高防水ターポリンリュック採用≫ 防災セットLA・PITAシリーズ

買って後悔することはありませんが、買わずにする後悔は大きいです。

これだけは足しておきたい防災グッズ

市販の防災セットの多くは、防災のプロが、過去の災害や被災者の意見など膨大な情報を踏まえて開発したものです。

そのため、防災初心者が自分で防災グッズを買い揃えて作った防災セットよりも信頼性や実用性が高く、価格も安く抑えられています。

この記事で紹介した防災セットは、いずれも実際に被災地で使用してみましたが、どれも実用性が高く、役に立つと思えるものばかりです。

防災初心者なら「どの防災グッズも100点満点」、「どれを買ってもはずれがない」と思えるクオリティーです。

しかし、防災のプロとして見ると、どの防災セットにも気になるところはあります。

全ての防災セットに共通する「気になるところ」は、スマホを充電するための防災グッズが入っていないことです。

「手回し充電ラジオライトがあるじゃないか。」と思うかもしれませんが、使ってみるとすぐに実用的でないことが分かります。

一般的な手回し式充電ラジオ(ライト)は、スマホで2~3分通話するのに1分間は手回しをしなければなりません。

高機能なものでも、1分間の手回しで通話できるのは3~5分程度です。

災害発生時には、通話だけでなく、ネットや防災アプリで災害情報の収集、LINEで家族や友人の安否確認、災害伝言ダイヤルや災害伝言版の使用などで、頻繁にスマホを使います。

そのため、1分間の手回しでスマホを使用できる時間がごくわずかです。

被災者からも、「常に手回しを続けるのは非常に疲れた。」、「被災して心も体も疲れ切った状態で手回しを続けるのは苦痛だった。」という意見が多いです。

私もプライベートで災害ボランティアとして避難所へ行ったときに使ってみましたが、すぐに疲れてモバイルバッテリーに切り替えました。

災害という異常事態を目の当たりにしながら単純作業を続けるのは、思った以上に心身への負担が大きかったです。

ボランティアで参加した人間ですらしんどかったので、被災した人たちは尚更でしょう。

こうしたことから、防災セットを購入した後は、スマホ充電用の防災グッズを追加することを強くおすすめします。

最も安心なのは、乾電池式充電器とモバイルバッテリーの2つを備えておくことです。

この2つの充電器はお互いの短所を補う長所を持っているので、2つ備えておけば確実にスマホを充電することができます。

乾電池式充電器モバイルバッテリー
長所・電池のみで使用可

・長期保管可

・容量が大きい(フル充電可能)

・小型は持ち運びに便利

短所・電池がないと使用不可

・容量が小さい

・充電が必要

・自然放電する

乾電池式充電器は電池さえあれば使用でき、電池も含めて長期保管が可能ですが、電池がないと使えませんし、容量が小さいのでフル充電は難しいです。

一方のモバイルバッテリーは、容量が大きくフル充電できますが、事前に充電しておく必要があり、また、充電状態で保管しても自然に放電してしまいます。

理想的なのは、モバイルバッテリーを普段から持ち歩き、乾電池式充電器を持ち出し用防災セットに入れておくことです。

モバイルバッテリーをこまめに充電して携帯していれば、災害発生時にもそのまま使えますし、なくなったら持ち出し用防災セットから乾電池式充電器を取り出して使うことができます。

モバイルバッテリーを持ち歩く習慣がない場合は、乾電池式と一緒に持ち出し用防災セットに入れておきましょう。

まとめ

市販の防災セットは、どれも実用性が高く、防災のプロが開発したという安心感や信頼性も得ることができますし、個人で買い揃えるよりずっと安く、質の高い防災グッズが手に入ります。

特に、この記事で紹介したSHELTER、Relief、LA・PITAは、講義の依頼者である企業や官公庁にもおすすめできるレベルの防災セットなので、是非一度は手に取ってみてください。

ただし、いずれの防災セットも「100%満足」するのは危険ですし、そうした口コミやレビューは疑ってかかるべきです。

この記事では、「気になるところ」としてスマホ用の充電器がないことを挙げました。

この記事を読まれている皆様も、防災セットを購入した後、中身を一つひとつ確認して「気になるところ」を探してみてください。

そして、「被災時に必要だと思うけれど、防災セットには入っていない」防災グッズがあれば、買い足してください。

また、「これはいらないかな」と思う防災グッズがあれば取り出し、代わりに必要なものを多めに入れてください。

そうすることで、いざというときに本当に役に立つオリジナルの防災セットができあがります。

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