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落雷からの避難!屋外の落雷対策「雷しゃがみ」で正しく身を守る姿勢を解説

雷

この記事で分かること
  • 雷と落雷の違い
  • 落雷の性質と注意報の発表基準
  • 落雷からの避難方法

雷(かみなり)は、毎年7月から8月にかけて発生しやすい自然現象で、落雷によって人や物が大きな被害を受けます。

雷からの避難方法や落雷対策については、科学的根拠に基づくものから都市伝説的なものまで諸説ありますが、本当に有効な方法を正しく理解している人は多くありません。

特に、屋外の落雷対策として有効な「雷しゃがみ」については、身を守る姿勢を間違って覚えている人が多いことが問題視されています。

そこで、この記事では、雷からの避難方法や「雷しゃがみ」をふくむ落雷対策について解説します。

雷と落雷の違い

まず、雷と落雷の違いについて確認しておきましょう。

雷とは

雷とは、大気中で膨大な量の正負の電荷分離が起こって放電し、音(雷鳴)と光(電光)を発生させる自然現象です。

雲と雲の間や雲の中で発生した雷を「雲放電」、雲と地上の間で発生した雷を「対地放電」と呼びます。

落雷とは

落雷とは、雷のうち、雲と地上の間で起こった「対地放電」です。

人、木、建物などに雷が落ちると、大きな被害を生じます。

落雷というのは自然現象の名称で、落雷による災害は「落雷害」と呼ばれています。

雷と落雷の違い

雷が雲放電と対地放電の両方を含むのに対して、落雷は対地放電のみを表すところが雷と落雷の違います。

雷注意報の発表基準

雷注意報とは、気象庁が発表する気象注意報の一つです。

MEMO

気象注意報というのは、災害が発生するおそれのあるときに、注意を呼びかけるために気象庁などが行う予報です。

 

気象庁または気象台から発表されて行政機関、都道府県、市町村に伝わり、市区町村や報道機関(ニュースなど)を通して個人に伝えられます。

気象庁ウェブサイトでは、雷注意報が以下のとおり定義されています。

雷注意報は、落雷のほか、急な強い雨、竜巻等の突風、降ひょうといった積乱雲の発達に伴い発生する激しい気象現象による人や建物への被害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。

引用:気象庁

落雷だけでなく、突風や雹(ひょう)などによる災害が発生するおそれがある場合にも、雷注意報が発表されます。

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雷が発生しやすい時期・時間・地域

雷は、時期、時間、地域によって発生頻度が異なります。

雷が発生しやすい時期

雷は、時期に関わらず発生していますが、発生しやすいのは7月から8月です。

特に、8月は一年を通して放電数が一番多く、放電数が少ない12月から2月に比べて100倍近くも発生します。

落雷害 被害 気象庁

出典:気象庁

夏場に発生する雷は、広範囲にわたって長く続く傾向があります。

一方で、冬場に発生する雷は、放電数は少ないものの電気量が多いので、落雷によって大きな被害が起きやすいのが特徴です。

雷が発生しやすい時間

雷が発生しやすい時間は、時期によって変化します。

雷が多い6月、7月、8月(夏場)は、午後から夕方にかけてたくさん発生します。

一方で、雷が少ない12月、1月、2月(冬場)は、朝昼晩に関わらず発生しており、はっきりとしたピークはありません。

雷が発生しやすい地域

日本国内では、6月、7月、8月は、関東、中部、関西地域で雷が発生しやすくなっています。

一方で12月、1月、2月は、北陸など日本海側で多く発生します。

雷の性質

雷は、雷雲の位置によって様々なところへ落ちますが、特に「高い場所」や「高い物」に落ちる傾向があります。

  • 高い場所:建物の屋上、山の山頂など
  • 高い物:木、電柱、煙突、鉄塔、アンテナなど

また、学校のグラウンド、公園、ゴルフ場、屋外プール、砂浜、海上などの「高い場所」や「高い物」が少ない場所では、雷が人に落ちやすくなります。

実際に、落雷による死亡事故の半数以上は、ひらけた平地もしくは木の下で発生しています。

落雷から避難する方法

落雷から避難する方法は、雷が発生したときにいる場所によって異なります。

落雷から避難する方法1:安全な屋内に避難する

雷が発生したとき、近くに落雷を避けることができる建物がある場合は、すぐ中に入りましょう。

鉄筋コンクリート造りの建物の中に入れば、落雷によって被害を受ける心配はほぼありません。

例えば、企業のビルや官公庁の庁舎、デパート、スーパーなどが落雷から避難する場所として適しています。

建物内に避難した場合は、なるべく窓際や壁際から離れ、建物の中心に近い場所で待機するとより安全です。

注意

子どもが窓から外をのぞこうとして落雷の被害に遭ったケースが報告されています。

 

幼児期から学童期の子どもがいる場合は、窓や壁の近くへ行かないよう注意しておく必要があります。

 

また、落雷による電気が水道管を伝ってくるリスクもあるので、落雷のおそれがある間は、皿洗いや洗濯、入浴など水に触れることは控えてください。

落雷からの避難方法2:自動車、電車、バスの中に避難する

鉄筋コンクリート造りの建物が近くにない場合は、自動車、電車、バスの中への避難します。

「車は金属の塊だから、雷が落ちると感電するんじゃないの。」と思うかもしれません。

しかし、雷が自動車などに落ちても、電気が外側を伝って地面へ逃げていくので、中にいる人が被害を受けるリスクは高くありません。

ただし、金属部分には雷の電気が伝わるので、触れないようにしてください。

また、屋内と同様、なるべく窓や壁から身体を離しておくことも大切です。

落雷からの避難方法3:高い物から離れる

近くに避難できそうな建物や乗り物がない場合は、まず高い物から離れましょう。

木、電柱、煙突などから離れ、姿勢を低く保ち、傘やカバンなどは身体より低い位置に置きます。

雷がおさまっても、20分程度は同じ状態を維持してください。

「雷しゃがみ」の正しく身を守る姿勢

雷しゃがみとは、建物や乗り物など避難する場所がない状況で雷が発生した場合に、落雷から身を守るための姿勢です。

英語では「lightning crouch」と表記され、日本語では「雷しゃがみ」や「雷座り」と訳されています。

山登りやゴルフをする人の間では、基礎知識として以前から知られていましたが、最近、SNSで拡散されるなどして一般にも広く知られるようになってきました。

山だけでなく、近くに避難する場所がない平地においても、落雷から身を守るために効果を発揮すると考えられています。

雷しゃがみのやり方

雷しゃがみのやり方のポイントは、5つです。

  • 地面にしゃがみ込む
  • 頭を下げて、できるだけ姿勢を低くする
  • 両手で両耳をふさぐ
  • 両足のかかとをくっつける
  • かかとを地面から浮かせ、つま先立ちする

地面にしゃがみ込み、頭を下げて、できるだけ姿勢を低くすることで、雷が身体に落ちるリスクを低くします。

両手で両耳をふさぐのは、雷鳴対策です。

雷しゃがみで特に重要なのが、「両足のかかとをくっつける」ことと、「かかとを地面から浮かせ、つま先立ちする」ことです。

つま先立ちをすることで、できるだけ接地面を少なくし、地面から伝わる雷の電気を最低限に抑えます

両足のかかとをくっつけておくのは、片方の足から雷の電気が身体へ伝わっても、もう片方の足から地面へ電気を逃がし、上半身へ伝わらないようにするためです。

荷物に雷が落ちたときに巻き添えにならないよう、荷物を身体から離れた場所に置くことも忘れないでください。

家族や友人と一緒にいる場合は、できるだけ離れた位置で雷しゃがみをすることが推奨されています。

落雷からの間違った避難方法(雷から避難するときの留意点)

落雷からの避難方法や雷対策は諸説出回っていますが、中には間違った方法や対策も散見されます。

「電光と雷鳴の間隔が長い=安全」は間違い

通常、電光と雷鳴の間隔が短いほど雷が近くで発生しており、間隔が長いほど遠くで発生していると考えられます。

しかし、「電光と雷鳴の間隔が長い=雷の発生している場所から遠い=安全」という考え方は間違いです。

空に雷雲が広がっている場合は、いつどこに雷が落ちてもおかしくない状態なので、迅速に避難する必要があります。

「ゴム製品を身につけていば安全」は間違い

「雷が発生していても、レインコートやゴム長靴などのゴム製品を身につけていれば安全」と言われていますが、間違いです。

雷の電気は、ゴム製品を身につけたくらいでは防ぐことはできません。

「金属製品を外せば安全」は間違い

「雷が発生したら、時計、ネクタイピン、ピアスなどの金属製品を外せば安全」という人がいますが、科学的な根拠はありません。

実際に、金属製品を身につけていなくても落雷被害に遭ったケースは多数報告されています。

金属製品を外すよりも、安全な避難場所を探したり、雷しゃがみの姿勢で身を守ってください。

「木陰や建物の軒下は安全」は間違い

激しい雨が降り、雷も発生している状況では、どこかで雨宿りしたくなるかもしれません。

しかし、木の下や建物の軒下で雨宿りするのは危険です。

建物の中に入るならともかく、軒下に入るだけでは、建物に落ちた雷の電気が外壁を伝わって感電するリスクがあります。

また、木の下の場合、落雷した電気が飛んできたり、木に落ちて地面まで伝わった電気が身体に進入したりすることがあります。

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まとめ

7月から8月は雷が多い季節です。

雷注意報が発表されたり、急に天気が悪くなったりした場合は、落雷の可能性を考えてできるだけ外出を控えましょう。

仕事などで外出する場合は、常に安全な場所の近くで過ごし、危険があると思ったらすぐ避難することが大切です。

避難できる場所がない場合は、雷しゃがみで身を守る姿勢をとってください。