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大雨洪水警報の発表基準とは?小学校や保育園・幼稚園は休みになる基準も解説

大雨警報 洪水警報

この記事で分かること
  • 大雨警報と気象警報の意味
  • 大雨警報の発表基準
  • 大雨警報が発表されたときの影響

日本では、梅雨入り前後から台風シーズンにかけて全国的に大雨が降り、水害や土砂災害によって大きな被害が発生しています。

大雨・豪雨の影響による災害を知る指標となるのが大雨警報や洪水警報ですが、発表基準や発表後の影響はあまり知られていません。

また、大雨洪水警報という警報があると思っている人も多いです。

この記事では、大雨警報と洪水警報とはどのような警報なのか、発表基準と降水量、発表されたときの影響について解説します。

大雨警報・洪水警報とは

まず、大雨警報と洪水警報の定義を確認しておきましょう。

大雨警報とは

大雨警報とは、気象庁が「大雨による重大な土砂災害や浸水害が発生するおそれがあると予想したとき」に発表する気象警報です。

大雨・豪雨によって土砂災害や浸水害が発生するおそれがある場合、それぞれ地面現象警報と浸水警報が発表されますが、原則として、単体ではなく大雨警報に含めて発表されています。

災害内容警報
土砂災害がけ崩れ、地すべり、土石流など地面現象警報
浸水害建物の浸水など浸水警報

大雨警報の標題

大雨警報の発表時には、特に警戒が必要な事項がカッコ書きで表示されます。

状況発表される大雨警報の標題
土砂災害が発生するおそれ大雨警報(土砂災害)
浸水害が発生するおそれ大雨警報(浸水害)
土砂災害と浸水害が発生するおそれ大雨警報(土砂災害・浸水害)
MEMO

雨量が大雨警報の基準を満たさなくなっても、土砂災害などが発生するおそれが残る場合は、警報の発表が維持されます。

洪水警報とは

洪水警報とは、気象庁が「河川の上流域での大雨や融雪によって下流で生じる増水や氾濫により重大な洪水害が発生するおそれがあると予想したとき」に発表する気象警報です。

河川の増水や氾濫の影響によって、堤防やダムの損傷や決壊などの重大な災害が発生するおそれがある場合に、それを警告する目的で発表されます。

MEMO

「大雨洪水警報」という警報はありません。

 

大雨警報と洪水警報が同時に発表された場合に、ニュースなどで「大雨・洪水警報」とまとめて呼んでいるだけです。

気象警報とは

大雨警報も洪水警報も気象警報の1つで、気象警報は防災気象情報の1つなので、この2つについても触れておきます。

気象警報とは、災害の防止と軽減を目的として、気象庁が「気象(雨、風、雪など大気中で発生する現象)の影響で重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき」に発表する警報です。

大雨警報と洪水警報を含む7種類が定められています。

気象警報発表される状況
大雨警報大雨による重大な土砂災害や浸水害が発生するおそれがあると予想したとき
洪水警報河川の上流域での大雨や融雪によって下流で生じる増水や氾濫により重大な洪水害が発生するおそれがあると予想したとき
大雪警報降雪や積雪による住家等の被害や交通障害など、大雪により重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき
暴風警報暴風により重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき
暴風雪警報雪を伴う暴風により重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき
波浪警報高波による遭難や沿岸施設の被害など、重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき
高潮警報台風や低気圧等による異常な潮位上昇により重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき

引用:気象庁|気象警報・注意報の種類

ある気象現象によって重大な災害が発生するおそれがあると予想される場合、早めに対策ができるように、その現象の発生前から気象警報が発表されることがあります。

気象警報のうち気象注意報16種類と特別警報6種類は、以下のとおりです。

気象注意報

(16種類)

大雨洪水、大雪、強風、風雪、波浪、高潮、濃霧、雷、乾燥、なだれ、着氷、着雪、融雪、霜、低温
特別警報

(6種類)

大雨、大雪、暴風、暴風雪、波浪、高潮

防災気象情報とは

防災気象情報とは、気象現象の影響で発生する災害を防止・軽減するために気象庁が発表する情報の総称です。

防災気象情報には、気象警報の他に、気象情報、早期注意情報、気象注意報、特別警報が含まれます。

防災気象情報気象情報警報や注意報に先立つ注意・警戒の呼びかけや、警報・注意報の発表中における経過・予想・防災上の留意点等の解説のために発表
早期注意情報

(警報級の可能性)

警報級の現象が5日先までに予想される場合に、その可能性を[高]と[中]の2段階で発表
気象注意報災害が発生するおそれのあるときに注意を促すために発表
気象警報重大な災害が発生するおそれのあるときに警戒を促すために発表
特別警報警報の発表基準をはるかに超える大雨などが予想され、重大な災害が発生するおそれが著しく高まっている場合に、最大級の警戒を促すために発表

参考:気象庁|気象警報・注意報

台風シーズンには、大雨・洪水警報と一緒に暴風警報が発表されることが多くなります。

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大雨警報・洪水警報の発表基準

大雨警報と洪水警報は同時に発表されることがありますが、それぞれ別の発表基準が設定されています。

大雨警報の発表基準

土砂災害を対象としてた大雨警報の発表基準には「土壌雨量指数」が、浸水害を対象として大雨警報の発表基準には「雨量基準指数」が用いられます。

発表基準内容
土壌雨量指数・土の中にしみこんだ雨の影響で発生する土砂災害を想定して設定

※急傾斜地などがなく、生命や身体に危害を及ぼす土砂災害が発生する危険性が認められない区域では、設定されないことがある

雨量基準指数・雨水排水能力を超える降雨による浸水害を想定して設定

※浸水害の発生しやすさによって、平坦地と平坦地以外を区別して設定されることがある

MEMO

土壌雨量指数というのは、降雨がどのくらい土の中に溜まっているかを見積もり、土砂災害の危険性の高さを表した指数です。

 

雨水の一部は土の中にしみこみ、その量が多くなると土砂災害の危険度が高くなります。

 

また、土の中にしみこんだ雨水は、時間をかけて川や海へ流れ出すので、土の中の水分量が急に減りません。

 

そのため、一気に大量の雨が降れなくても、断続的に雨が降り続くことでも土の中の水分量が多くなり、土砂災害が発生するおそれがあります。

土砂災害を対象とした大雨警報

土砂災害が発生するおそれがあると予想される場合、各区域に定められた土壌雨量指数基準に達すると予想される場合に、各市区町村が大雨警報(土砂災害)を発表します。

土砂災害の発生しない市町村については、土壌雨量指数が設定されないこともあります。

浸水害を対象とした大雨警報

1時間または3時間あたりの雨量が、各区域に定められた表面雨量指数基準に達すると予想される場合に、各市区町村が大雨警報(浸水害)を発表します。

発表基準は、地形が平坦で都市化が進んだ土砂災害が起こりにくい地域(平坦地)と、それ以外の土地(平坦地以外)に区別されることもあります。

MEMO

洪水警報を発表する降水量の基準(何ミリ)は、各区域ごとに指定されており、全国統一の基準はありません。

洪水警報の発表基準

洪水警報の発表基準には、雨量基準、流域雨量指数基準、複合基準、指定河川洪水予報による基準の4種類があります。

発表基準基準を使用する条件
雨量基準対象区域に雨が降り、対象区域内の河川で増水や氾濫などが発生
流域雨量指数基準対象区域の上流域で降った雨の影響で、対象区域内の河川で増水や氾濫などが発生
複合基準①対象区域の上流域で降った雨と、②対象区域内で降った雨の影響で、対象区域内の河川で増水や氾濫などが発生
指定河川洪水予報による基準指定された河川で、増水や氾濫などが発生

参考:大雨・洪水警報注意報基準の新しい指標 ~土壌雨量指数と流域雨量指数の導入~|気象庁

雨量基準

対象区域内に降った雨が原因で、河川が増水または氾濫するおそれがある場合、区域内の降雨量が基準(雨量基準)となります。

対象区域内の1時間または3時間あたりの降雨量が基準値を超えると予想され、また、河川の水位が上昇して洪水発生のおそれがあると判断されると、洪水警報が発表されます。

MEMO

洪水警報を発表する降水量の基準(何ミリ)は、各区域ごとに指定されています。

流域雨量指数基準

上流域で降った雨が河川へ流れ込み、対象区域内の水位が上昇して洪水が発生するおそれがある場合、流域雨量指数基準が用いられます。

流域雨量が流域雨量指数の基準を超えて、重大な洪水が発生するおそれがあると予想されると、洪水警報が発表されます。

MEMO

流域雨量指数というのは、河川の流域における降雨量や流れ下る時間などを踏まえて、対象区域の洪水の危険度の高まりを表したものです。

 

雨が降ると、河川にはその流域に降った雨が流れ込んで下流へと流れていくので、上流域の降水量が多いと、対象区域の雨が少なくても洪水の危険度が高まることがあります。

複合基準

対象区域と上流域の雨の影響で洪水が発生するおそれがある場合、複合基準が用いられます。

複合基準というのは、雨量基準と流域雨量指数基準を合わせて用いるということです。

指定河川洪水予報による基準

指定河川で洪水が発生するおそれがある場合、指定河川洪水予報による基準が用いられます。

指定河川洪水予報とは、行政の水防活動や住民の避難行動の参考になるように、あらかじめ指定した河川について、指定区間ごとに推移や流量を示した洪水予報を行うものです。

特定の河川の区間を指定して、その周辺地域に警戒を呼びかけることができます。

指定河川洪水予報は、河川の名称+危険度のレベルに応じた情報を組み合わせて4段階で発表されます。

各段階は、洪水警報を含む気象警報にも対応しています。

標題気象警報発表基準
●●川氾濫発生情報洪水警報氾濫の発生
●●川氾濫危険情報氾濫危険水位(レベル4)に到達
●●川氾濫警戒情報・氾濫危険水位(レベル4)に達する見込み

・避難判断水位(レベル3水位)に達してさらに水位が上昇する見込み

●●川氾濫注意情報洪水注意報氾濫注意水位(レベル2)に達してさらに水位が上昇する見込み

参考:気象庁|指定河川洪水予報の解説

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大雨警報・洪水警報の影響

大雨警報や洪水警報が発表される状況では、様々な水害や土砂災害が発生します。

警報発表時の状況
大雨警報地下街、地下鉄の駅、道路低地などで浸水や冠水

排水能力を超える雨量による内水氾濫や住宅の床上浸水

洪水警報堤防やダムの破損や決壊

道路の冠水、住宅浸水

大雨・洪水警報が発表されると小学校は休みになるか

大雨・洪水警報発表時の学校の一般的な対応は、以下のとおりです。

  • 学校から自宅待機の連絡がない:原則として、通常通りに登校する
  • 学校から自宅待機の連絡がある:自宅待機

大雨・洪水警報が発表されても、原則として、通常通りに登校することになります。

ただし、暴風警報や暴風雪警報が発表されている場合や、地域や学校の立地などの状況によっては、警報が解除されるまで自宅待機となることがあります。

暴風警報の発表基準と風速とは?学校が休みになる基準と暴風対策も解説

大雨・洪水警報発表が発表されると保育園・幼稚園は休みになるか

大雨・洪水警報発表時の保育園・幼稚園の一般的な対応は、以下のとおりです。

  • 保育園・幼稚園から自宅待機の連絡がない:原則として、通常通りに登園する
  • 保育園・幼稚園から自宅待機の連絡がある:自宅待機

学校と同じく、通常通り登園するのが原則ですが、暴風警報などが発表されている場合や、地域や園の立地などの影響で連絡が入れば自宅待機となります。

また、「危険があると予測される場合は、登園を見合わせてください。」というように、保護者に判断をゆだねる園もあります。

大雨・洪水警報が発表されると会社は休みになるか

原則として、会社も休みにはなりません。

大雨などの影響で公共交通機関が停止していたり、自宅が被害を受けたりした場合は、上司に連絡して休暇を取得することになります。

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大雨や洪水に備える方法

大雨・洪水警報が発表されるレベルの状況は毎年のように訪れるので、平時から対策をしておくことが大切です。

防災グッズを備える

大雨や洪水への備えの基本は、3種類の防災セットを備えておくことです。

持ち歩き用災害発生直後に必要な防災グッズを備え、常に持ち歩く
持ち出し用災害発生から1日間で使う防災グッズを備え、避難時に持ち出す
備蓄品自宅避難や避難生活で使う防災セットを備え、自宅に備え置く

大雨や洪水対策として、以下の防災グッズを防災セットに加えておきましょう。

  • レインコート
  • 土嚢
  • 止水版
  • 段ボール箱・ゴミ袋
  • 脱出ハンマー

大雨・豪雨対策の防災グッズのおすすめリスト一覧!選び方を防災士が解説

防災アプリのインストール

スマホやタブレットは、災害時の情報収集や安否確認に役立つグッズですが、防災アプリをインストールしておけば、防災グッズとしての有用性が格段に向上します。

私がインストールして活用している水害対策用の防災アプリは、以下のとおりです。

  • Yahoo!防災速報
  • わが家の防災ナビ
  • 東京都防災アプリ
  • MySOS救命・救急 応急手当ガイド AEDマップ

おすすめの防災アプリについては、別の記事で詳しく解説しています。

【2019年】無料防災アプリのおすすめランキング!自治体やヤフー等から防災士が厳選

ハザードマップを入手・確認する

ハザードマップとは、大雨や暴風などの気象現象が原因で生じる被害の範囲や程度を表示した地図です。

各自治体が想定される災害ごとにハザードマップを作成し、ウェブ上や刊行物などに掲載しています。

また、国土交通省ハザードマップポータルサイトでは、全国の自治体が作成したハザードマップをまとめて閲覧することができます。

少なくとも、住んでいる地域の洪水(水害)ハザードマップと土砂災害ハザードマップは確認し、自宅、学校、職場などの危険度を把握してきましょう。

家族と災害発生時のことを話し合う

災害はいつどこで発生するか分からず、発生時に家族と一緒にいられるとも限りません。

そのため、被災した場合を想定し、避難場所や避難経路、安否確認の方法などは家族で話し合っておきましょう。

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まとめ

大雨警報と洪水警報は、他の警報と比べて良く見聞きする気象警報です。

それだけ、毎年、全国各地で大雨・豪雨や洪水が発生しているということなので、災害発生時に備えて平時から備えておくことが大切です。

この記事では大雨や洪水に役立つ防災グッズを紹介しましたが、どんな災害が発生しても自分や家族の命や生活を守るための防災セットも備えておくようにしましょう。

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