- 災害発生時にスマホを充電できる場所
近年、災害発生時の家族との連絡や情報収集のために欠かせないのが、スマホ(スマートフォン)です。
ラジオや防災無線よりも早く災害情報を収集することができ、電話がつながりにくい状況下でも家族と連絡を取り合えるなど、災害時におけるスマホのメリットは無数にあります。
しかし、被災された方からは、「スマホの充電がなくなって使用できなくなった。」、「モバイルバッテリーなどを持っておらず、充電できずに困った。」といった話をよく聞きます。
実は、災害発生時には様々な場所でスマホの充電サービスが開始されるのですが、知らないと利用できないままになります。
そこで、この記事では、災害時にスマホの充電サービスが行われる可能性のある場所について紹介します。
紹介するのは、あくまでスマホを充電できる「可能性がある場所」です。
被災状況、経営者の方針、充電希望者の数などによって対応が異なる可能性があります。
特に、大規模災害が発生した場合は閉店する店舗や閉庁する行政機関が多いですし、開いていても停電して充電サービスが提供できないケースも珍しくありません。
あらかじめ理解した上でお読みください。
災害時にスマホを充電できる可能性がある場所
私たちの周りにはスマホを充電できる場所がたくさんあり、中には災害時にも充電が可能な場所もあります。
災害時にスマホを充電できる可能性がある主な場所は、以下のとおりです。
- キャリア(au、docomo、softbank)のショップ
- コンビニ
- ネットカフェ
- 家電量販店
- カラオケボックス
災害時のスマホ充電:キャリア(au、docomo、softbank)のショップ
各キャリアショップの中には、「街角充電屋さん」などセルフ式の携帯電話充電器が設置されている店舗があります。
アイフォンやアンドロイドスマホなど各機種の充電に対応しており、自由に充電することができます。
また、充電器が使用中であったり、充電器未設置店舗だったりした場合でも、店員に頼むと充電させてくれます。
平常時は、契約キャリア以外では充電を断られることがありますが、災害発生時には契約に関わらず充電してくれる店舗が多くなっています。
ただし、災害時に充電サービスを行うかどうかは店舗の方針によって異なります。
災害時のスマホ充電:コンビニ
コンビニの中には、スマホ充電器を設置していたり、カフェコーナーに充電用のコンセントなどを設けていたりする店舗があります。
最近は、ローソンやファミリーマートの一部の店舗に「Qi(チー、ワイヤレス充電)」用のチャージパッドが設置されています。
いずれも無料でスマホを充電することができます。
災害時の対応については、店舗によって異なります。
災害時のスマホ充電:ネットカフェ
ネットカフェでも、スマホを充電することができます。
スマホ充電器を設置している店舗もありますし、カフェ内のパソコンにUSBケーブルをつないだり、個室内のコンセントにつないだりして充電することができます。
店舗内でUSBケーブルやmicroUSBケーブルを貸し出していない店舗が多いので、あらかじめ持参することが求められます。
災害時の対応は店舗によって異なりますし、開店していても利用者が殺到するので、事前確認が大切です。
災害時のスマホ充電:家電量販店
大手家電量販店でも、開店していればスマホを充電することができます。
ただし、他の充電スポットと違って有料になっていることがあります。
また、災害発生時に充電サービスを実施しているかどうかは店舗によって異なります。
災害時のスマホ充電:カラオケボックス
あまり知られていませんが、カラオケボックスでもスマホ充電器を借りて充電することが可能です。
災害時に開店しているかどうか、充電サービスを行っているかどうかは店舗によりますが、カラオケボックスで充電できることを知らない人が多いので、他の充電スポットよりスムースに充電しやすいことが多くなっています。
行政による災害時の充電サービス
近年は、行政も災害時のスマホ活用の有用性を認識するようになり、災害発生時にスマホ充電サービスを実施する自治体が増えています。
対応は自治体によって異なりますが、災害発生時、自治体の庁舎内にスマホ充電器が設置されたり、スマホ充電コーナーを設けたりするのが一般的です。
ただし、サービス開始とともに人が殺到するので、早めに情報収集してサービス開始時期や場所を確認することが大切です。
情報収集の方法
住んでいる地域の自治体のウェブサイトを確認するのが基本です。
自治体がTwitter(災害関連情報や新着情報など)を開設している場合、こまめにツイートを確認します。
Twitterの検索画面に、自治体名やスマホ充電などと入力して検索する方法も有効です。
また、避難所内の情報収集も重要です。
知人友人などと情報を共有し、避難所の掲示板や伝達事項などもこまめに確認してください。
ただし、TwitterなどのSNSや伝聞情報にはデマや誤報がつきものです。
できる限り自治体の公式情報を確認し、それが難しい場合は複数の情報源から情報の正否を判断しましょう。
注意事項
自治体の充電サービス実施時間は、原則として開庁時間から閉庁時間の間です。
また、閉庁時間までに充電が完了する見込みの人数を受け入れると、その日のサービスを終了する自治体もあります。
人が殺到して数時間待ちとなることが多いので、その間の水分や食料、暇をつぶせる物を持参してください。
自治体の充電サービスは、あくまで各自治体が住民のために実施するサービスです。
行政職員の中にも被災者が多い中、住民のために融通を利かせてくれているのです。
被災者の中には、当然のことだと考え、閉庁時間が来てサービスが終了したことに文句を言う人がいますが、非常に身勝手な行為と言わざるを得ません。
充電スポットを探すアプリ
充電スポットを探すアプリとしては、まち充ナビが有名です。
まち充ナビとは、現在地周辺の「街角充電屋さん」設置店舗を検索することができるスマホアプリです。
街角充電屋さんとは、セルフ式の携帯電話充電器で、街中では各キャリアのショップなどに設置されています。
災害発生時には、ライフライン復旧までの緊急対応用に設置されることがあります。
まち充ナビを利用すると、現在地から街角充電屋さんまでのルートが表示され、設置店舗の情報を得ることもできます。
まち充ナビのダウンロード
まち充ナビは、以下のサイトからダウンロードすることができます。
災害時のスマホ充電器
災害時のリスクや生活上の支障を軽減するためには、平時からの備えが欠かせません。
スマホの充電についても、スマホ充電器を購入して防災グッズに入れておけば、スマホが充電できる場所を探し回る必要がなくなります。
災害時のスマホ充電器機としては、乾電池式充電器、モバイルバッテリー、携帯型ソーラーパネル、手回し発電機などがありますが、使いやすいのは乾電池式充電器とモバイルバッテリーです。
乾電池式充電器
乾電池式充電器とは、乾電池を使用してスマホなどを充電する器機です。
電池と一緒に防災グッズに入れておけば長期保管しておけますし、事前充電をしなくてもスマホを充電できます。
また、災害時に必要になる各種機器(ライト、ラジオ、時計など)などの充電にも使用することができます。
乾電池は容量が小さく、乾電池4本の充電ではフル充電できないこともあるので、多めに乾電池を保管しておくことが大切です。
モバイルバッテリー
モバイルバッテリーのメリットは、バッテリー容量が大きいことです。
大容量バッテリーを備えておけば、1回の充電で3~4回のフル充電ができます。
あらかじめ充電しておく必要があることと自然放電しやすいことがデメリットなので、普段から使用するなどこまめに充電する習慣をつけておくことが大切です。
災害時に役立つスマホ充電器については、別の記事で詳しく解説しています。
まとめ
災害発生時には、行政などがスマホを充電できるサービスを開始するので、事前に「どこで充電できる可能性があるのか」を確認し、家族で共有しておきましょう。
あくまで「可能性」なので過信しすぎず、モバイルバッテリーなどを備えておくことも忘れないでください。