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気象庁の気象警報・気象注意報の種類と発表基準を解説!特別警報との違いは何?

気象警報 気象注意報 特別警報

この記事で分かること
  • 気象注意報・気象警報の種類と発表基準
  • 特別警報との違い

天気予報では、毎日のように波浪警報や大雨注意報などが発表されていますが、気象警報や気象注意報には何種類あり、どのような基準で発表されているか知っていますか。

また、東日本大震災後に創設された「特別警報」と気象警報・注意報の違いは理解していますか。

気象警報などの種類や発表基準を正しく理解しておくことは、「外出するかどうか」、「避難するかどうか」などの判断を適切かつ迅速に行うために必要です。

この記事では、気象警報・気象注意報の種類と発表基準、発表される時期と方法、特別警報の違いについて解説します。

気象庁が発表する気象注意報、気象警報とは

気象注意報と気象警報は、いずれも気象庁が発表する防災気象情報の1つです。

防災気象情報とは、気象の影響で発生する災害を防止・軽減する目的で気象庁が発表する情報をまとめた呼び方です。

防災気象情報には、気象情報、早期注意情報、気象注意報、気象警報、特別警報の5種類があります。

防災気象情報気象情報
早期注意情報

(警報級の可能性)

気象注意報
気象警報
特別警報

気象情報

気象情報とは、警報や注意報に先立って、気象庁から発表される情報です。

気象災害の注意・警戒の呼び掛け、警報・注意報の発表中における経過・予想・防災上の留意点などの解説を目的として発表されます。

早期注意情報(災害級の可能性)

早期注意情報(災害級の可能性)とは、警報級の気象現象が5日先までに予想される場合に、気象庁から発表される情報です。

災害への注意を呼び掛ける目的で、災害発生の可能性が[高]と[中]で2段階で発表されます。

気象注意報

気象注意報とは、雨、風、雪などの自然現象が原因で災害が発生するおそれがある場合に発表される予報です。

災害発生に対する注意喚起を目的として発表されます。

気象警報

気象警報とは、雨、風、雪などの自然現象が原因で、「重大な」災害が起こるおそれがある場合に発表される予報です。

重大な災害発生に対する警戒を促すことを目的として発表されます。

特別警報

特別警報とは、雨、風、雪、地震、火山噴火、津波など、警報の発表基準をはるかに超える気象現象が予想され、重大な災害が起こるおそれが著しく高まっている場合に発表される予報です。

重大な災害に対する最大級の警戒を促すことを目的として発表されます。

防災気象情報の伝わり方

防災気象情報は、気象庁または気象台から、自然現象やそれに伴う災害発生に注意や警戒を呼びかける目的で発表されます。

それが関係行政機関や都道府県・市区町村に伝わり、各地域の防災活動や避難などに活用されています。

一般家庭に対しては、市町村や報道機関のニュースを通して、避難に関する情報などと一緒に伝えられることになります。

気象注意報、気象警報の種類と発表基準

気象庁が発表する気象注意報、気象警報の種類と発表基準は、以下のとおりです。

気象注意報:16種類

気象注意報発表基準
大雨注意報大雨による土砂災害や浸水害が発生するおそれがあると予想したとき

雨が止んでも、土砂災害等のおそれが残っている場合には発表を継続

洪水注意報河川の上流域での大雨や融雪によって下流で生じる増水により洪水害が発生するおそれがあると予想したとき

対象となる洪水害:河川の増水及び堤防の損傷、並びにこれらによる浸水害

大雪注意報降雪や積雪による住家等の被害や交通障害など、大雪により災害が発生するおそれがあると予想したとき
強風注意報強風により災害が発生するおそれがあると予想したとき
風雪注意報雪を伴う強風により災害が発生するおそれがあると予想したとき

強風で雪が舞って視界が遮られることによる災害のおそれがある場合も発表

波浪注意報高波による遭難や沿岸施設の被害など、災害が発生するおそれがあると予想したとき
高潮注意報台風や低気圧等による異常な潮位上昇により災害が発生するおそれがあると予想したとき
雷注意報落雷のほか、急な強い雨、竜巻等の突風、降ひょうといった積乱雲の発達に伴い発生する激しい気象現象による人や建物への被害が発生するおそれがあると予想したとき
濃霧注意報濃い霧により災害が発生するおそれがあると予想したとき

対象となる災害:濃い霧により見通しが悪くなることによる交通障害等の災害

乾燥注意報空気の乾燥により災害が発生するおそれがあると予想したとき

具体例:大気の乾燥により火災・延焼等が発生する危険が大きい気象条件を予想したとき

なだれ注意報なだれによる災害が発生するおそれがあると予想したとき

具体例:山などの斜面に積もった雪が崩落することによる人や建物の被害が発生するおそれがあると予想したとき

着氷注意報著しい着氷により災害が発生するおそれがあると予想したとき

具体例:水蒸気や水しぶきの付着・凍結による通信線・送電線の断線、船体着氷による転覆・沈没等の被害が発生するおそれのあるとき

着雪注意報著しい着雪により災害が発生するおそれがあると予想したとき

具体例:雪が付着することによる電線等の断線や送電鉄塔等の倒壊等の被害が発生する(気温0℃付近で発生しやすい)おそれのあるとき

融雪注意報融雪により災害が発生するおそれがあると予想したとき

具体例:積雪が融解することによる土砂災害や浸水害が発生するおそれがあるとき

霜注意報霜により災害が発生するおそれがあると予想したとき

具体例:春・秋に気温が下がって霜が発生することによる農作物や果実の被害が発生するおそれのあるとき

低温注意報低温により災害が発生するおそれがあると予想したとき

具体例:低温による農作物の被害(冷夏の場合も含む)や水道管の凍結や破裂による著しい被害の発生するおそれがあるとき

引用:気象庁|気象警報・注意報の種類

気象警報:7種類

気象警報発表基準
大雨警報大雨による重大な土砂災害や浸水害が発生するおそれがあると予想したとき

特に警戒すべき事項を標題に明示して「大雨警報(土砂災害)」、「大雨警報(浸水害)」又は「大雨警報(土砂災害、浸水害)」のように発表

雨が止んでも重大な土砂災害等のおそれが残っている場合には発表を継続

洪水警報河川の上流域での大雨や融雪によって下流で生じる増水や氾濫により重大な洪水害が発生するおそれがあると予想したとき

対象となる重大な洪水害:河川の増水・氾濫及び堤防の損傷・決壊、並びにこれらによる重大な浸水害

大雪警報降雪や積雪による住家等の被害や交通障害など、大雪により重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき
暴風警報暴風により重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき
暴風雪警報雪を伴う暴風により重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき

暴風で雪が舞って視界が遮られることによる重大な災害のおそれについても警戒を呼びかけ

波浪警報高波による遭難や沿岸施設の被害など、重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき
高潮警報台風や低気圧等による異常な潮位上昇により重大な災害が発生するおそれがあると予想したとき

引用:気象庁|気象警報・注意報の種類

気象警報などの発表基準は各地域で異なる

気象警報などの発表基準は、各地域の過去の気象と災害発生の関係性を調査した上で、気象庁と各地域の行政が調整して決定されるので、各地域によって発表基準が異なります

また、災害発生状況や防災技術の進歩などを踏まえて常に見直しが行われています。

住んでいる地域の気象警報・気象注意報の発表基準を知りたい場合は、気象庁|警報・注意報発表基準一覧表を確認してください。

気象注意報、気象警報が発表される時期、発表のされ方

防災を考える上では、気象注意報、気象警報が発表された後、避難準備や避難行動にかける時間がどのくらいあるかを把握しておくことが大切です。

気象警報、気象注意報が発表される時期

気象警報や気象注意報が発表される時期は、防災や避難を行うための猶予時間を見込んで設定されています。

通常、気象警報などが発表されるのは、現象が発生すると予想される時間の3~6時間前です。

ただし、短時間に降る強い雨を3~6時間前に予報するのは現在の技術では困難とされています。

そのため、大雨警報、洪水警報、大雨注意報、洪水注意報が発表されるのは、現象が発生すると予想される時間の2~3時間前になっています。

夜から早朝にかけての時間帯に警報が発表される可能性がある場合は、夕方に気象注意報が発表され、発表の中で「警報を発表する可能性がある時間帯」が伝えられます。

また、予想が難しい場合には、十分な猶予時間がない状況で発表されることもあります。

気象警報、気象注意報の発表のされ方

気象警報・注意報は、原則として、個別の市区町村ごとに発表されます。

行政が避難勧告や避難指示などの判断をより適切に行い、地域住民が状況を適切に把握して自主的に避難行動をとれるように、平成22年5月から現在の発表方法が採用されています。

気象警報・気象注意報と特別警報との違い

特別警報は、東日本大震災発生後の2013年8月13日から運用が開始された新しい気象警報です。

気象警報の発表基準をはるかに超える、数十年に一度の大きな災害が起こるおそれが著しく大きい場合に発表されるもので、気象警報や気象注意報よりも高い警戒が求められます。

特別警報の種類と発表基準(6種類+地震、火山噴火、津波)

特別警報発表基準
大雨特別警報台風や集中豪雨により数十年に一度の降雨量となる大雨が予想される場合

数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により大雨になると予想される場合

特に警戒すべき事項を標題に明示して「大雨特別警報(土砂災害)」、「大雨特別警報(浸水害)」又は「大雨特別警報(土砂災害、浸水害)」のように発表

雨が止んでも重大な土砂災害等のおそれが著しく大きい場合には発表を継続

大雪特別警報数十年に一度の降雪量となる大雪が予想される場合
暴風特別警報数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により暴風が吹くと予想される場合
暴風雪特別警報数十年に一度の強度の台風と同程度の温帯低気圧により雪を伴う暴風が吹くと予想される場合
波浪特別警報数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により高波になると予想される場合
高潮特別警報数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により高潮になると予想される場合
大津波警報

(3m以上の津波)

3mを超える津波が予想される場合
噴火警報

(噴火警戒レベル4以上)

居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が予想される場合
緊急地震速報

(震度6弱以上)

震度6弱以上の地震動が予想される場合

引用:気象庁|気象警報・注意報の種類

津波、火山噴火、地震については、災害個別の警報のうち「危険度が非常に高い場合に発表される警報」が特別警報に位置づけられています。

まとめ

気象注意報、気象警報、特別警報の種類と発表基準は、災害から身を守るための基礎知識として覚えておきたいところです。

近年は、気象警報や特別警報が頻繁に発表されるので、「また?どうせ大した被害が出ないだろう。」と思うかもしれませんが、警報が発表されるということは、それだけ危険が迫っているということです。

これまでは運よく被害に遭わなかっただけで、今後、被害に遭う可能性は十分にあります。

自分や家族の命と生活を守るために、気象警報などの意味を正しく理解し、適切な行動がとれるようにしておきましょう。

【参考】