- 宅配型トランクルームを選ぶときのポイント
- 宅配型トランクルームの比較
- おすすめの宅配型トランクルームランキング
大規模な災害が発生すると、自宅が倒壊・流失・埋没し、備えていた防災グッズや備蓄品を持ち出せなくなることが珍しくありません。
そのため、東日本大震災が発生した後は、災害発生時のリスク分散のために、防災グッズや備蓄品を自宅以外に預けておく人が増えています。
預ける場所として選ばれているのがトランクルーム(レンタル収納スペース)です。
しかし、トランクルームなどのレンタル収容サービスは業者によって預ける場所や料金、サービス内容が異なり、「どれを選べば良いか分からない」という人が少なくありません。
そこでこの記事では、宅配型トランクルームを選ぶときのポイント、主要な業者の特徴について解説し、おすすめのトランクルームのランキングを紹介します。
トランクルーム(レンタル収納スペース)には、宅配型と店舗型がありますが、この記事で解説しているのは宅配型です。
店舗型トランクルームについては、別の記事で詳しく解説しています。
目次
宅配型トランクルームを選ぶときのポイント3つ
宅配型トランクルームを選ぶときのポイントは、3つあります。
- 対応エリア
- 料金
- サービス内容
ポイント1:対応エリア
1つめのポイントは、住んでいる地域がサービス対象エリア内かどうかです。
トランクルームは、預けた物を特定の場所に保管するサービスなので、業者が確保している場所によって対応エリアが違います。
全国展開している業者もありますが、業者の多くはエリアを絞ってサービスを提供しています。
どれだけ料金が安く、サービス内容が充実していても、住んでいる地域が対象エリア外だと利用できないので、まずは対象エリアを確認する必要があります。
トランクルームは、対応エリア外に引っ越すと荷物を全て引き取るよう求められます。
そのため、頻繁に引っ越しや転勤がある場合は、対応エリアが全国の業者を選ぶようにしてください。
避難所や仮設住宅から出て他地域へ転居するときに、預けた物を全て引き取るのは大変ですし、収納できるだけのスペースが新居にない可能性もあります。
ポイント2:料金
トランクルームは、運営業者によって料金設定が大きく異なります。
保管料だけでなく、宅配費用や初期費用なども異なるので、複数のサービスを比較して、トータルで一番お得なサービスを選ぶことが大切です。
トランクルームの運営業者は、玉石混交(優良業者もそうでない業者もある)です。
料金設定を複雑にして、高い料金を請求する業者も存在します。
例えば、「広告には安い料金が書かれていたのに、諸費用を合計すると他の業者より高くなった。」というケースは少なくありません。
ポイント3:サービス内容
宅配型トランクルームのメリットは、手軽に利用できる便利さです。
具体的なサービスの内容に加え、予約や宅配依頼で利用するサイトやアプリの使い勝手が良いことも大切なポイントです。
宅配型トランクルーム(レンタル収納スペース)運営業者の特徴
2019年8月現在、宅配型トランクルームを運営している主な業者は8社あります。
- サマリーポケット
- CARAETO
- AZUKEL
- ヨドクラウド物置
- エアトランク
- 宅トラ
- klassy
- ヒロイエ
料金を比較
宅配型トランクルームの運営業者8社の料金を比較し、一覧表にまとめました。
運営業者 | 初期費用 | 保管料 (月額) | 送料 | |
預入 | 取出 | |||
サマリーポケット | 無料 | 250円 (段ボール1箱) | 無料 | 800円 (段ボール1箱) |
CARAETO | 500円 (段ボール1箱) | 500円 (段ボール1箱) | 無料 | 800円 (段ボール1箱) |
AZUKUEL | 無料 | 400円 (段ボール1箱) | 無料 | 1100円 (段ボール1箱) |
ヨドクラウド物置 | 500円 (段ボール1箱) | 500円 (段ボール1箱) | 無料 | 950円 (段ボール1箱) |
エアトランク | 無料 | 1000円 (段ボール1箱) | 無料 | 無料 |
宅トラ | 無料 | 4,980円 専用カーゴBOX | 19,000円 | 荷物による |
klassy | 無料 | 0.5畳 3,000円 | 15,000円~ | 15,000円~ |
ヒロイエ | 無料 | 0.2畳 3,980円 | 荷物による | 荷物による |
「こんなに料金が違うのか!」と驚いたかもしれませんが、こんなに違うんです。
基本的には段ボール箱に入れて預けるタイプのトランクルームは、料金が比較的安く設定されています。
専用カーゴBOXやスペース単位で預けるタイプは高めに設定されているところが多いです。
したがって、段ボールに入る量なら段ボールタイプ、たくさん預けたいなら専用カーゴやスペース単位のトランクルームの利用を検討するのが基本になります。
サービス内容を比較
次に、トランクルームのサービス内容の比較一覧表です。
トランクルーム | 対応エリア | 料金 | 保管体制 | 大型荷物 |
サマリーポケット | ◎ 全国 | ◎ 安い | ◎ 空調 | ― なし |
CARAETO | ◎ 全国 | 〇 平均 | ◎ 空調 | ― なし |
AZUKUEL | ◎ 全国 | ◎ 安い | 〇 屋内 | ◎ 取扱あり |
ヨドクラウド物置 | ◎ 全国 | 〇 平均 | ◎ 空調 | ― なし |
エアトランク | △ 東京23区 | 〇 平均 | ◎ 空調 | △ 一部取扱 |
宅トラ | ◎ 全国 | △ 高め | ◎ 空調 | ◎ 取扱あり |
klassy | △ 関東4都県,仙台 | 〇 平均 | ◎ 空調 | ◎ 取扱あり |
ヒロイエ | △ 関東4都県 | △ 高め | 〇 屋内 | ◎ 取扱あり |
対象エリアが「全国」でも、離島などは対象エリア外となっていることがあります。
また、対象エリアの「関東4都県」とは、東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県のことで、一部対象外のエリアが指定されています。
防災グッズや備蓄品を預ける場合のトランクルームおすすめランキング
防災グッズや備蓄品を預ける場合のランキングを見ていきましょう。
第1位:サマリーポケット
出典:サマリーポケット
- 月額250円、段ボール1箱から利用できる
- 好きなプランを選択できる
- 預けた荷物をアプリで管理できる
月額250円、段ボール1箱から利用できる
防災の基本は、「日常生活を犠牲にしないこと」です。
トランクルームを利用する場合のポイントの1つに「料金」を挙げましたが、月額250円からという安さで利用できることは、サマリーポケットの大きな魅力です。
また、段ボール1箱あたりの費用だけでなく、初期費用が0円、預け入れ・取り出し費用も安く、トータルでかかる費用も他のトランクルームよりも安価です。
好きなプランを選択できる
サマリーポケットでは、利用者のニーズに応じてスタンダードプラン、エコノミープラン、ブックスプランを設けています。
また、預けた物品を写真やリストで確認する、クリーニングする、ヤフーオークションに出品するなど豊富なオプションもあり、自由度が高いのも特徴です。
預けた荷物をアプリで管理できる
サマリーポケットは専用のアプリをリリースしており、ボックスの取り寄せ、預けた物品の管理、取り出しなどをアプリ操作だけで行うことができます。
つまり、必要な作業のほぼすべてがスマホ1台あれば足りるのです。
災害発生時にパソコンやタブレットは持ち出せなくても、スマホは持ち出す人が多いので、アプリを起動して預けた物品を簡単に取り出すことができます。
【↓公式サイト↓】
サマリーポケット
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第2位:CARAETO
出典:CARAETO
CARAETOは、元々はTRUNKという名前でサービスを展開していました。
2019年8月にCARAETOに変更されていますが、サービス内容に大きな変更点はありません。
- 手持ち段ボールが使える
- 専用マーケットで不用品を売買できる
- 預けた荷物をアプリで管理できる
手持ち段ボールが使える
CARAETOの最大の特徴は、専用のボックス(段ボール)以外にも、手持ちの段ボールを利用できることです。
例えば、引っ越しのときに梱包した段ボールをそのまま預けることも可能です。
手持ちの段ボールを使用する場合でも、専用のボックスと同じ料金がかかります。
専用マーケットで不用品を売買できる
CARAETOは、公式サイト内に専用のマーケットが設置されています。
マーケットには利用者が預けた物品のうち不要になったものが出品され、利用者なら誰でも購入できます。
預けた物品が不要になった場合は、マーケットに出品して買い取ってもらうことで、引き取って不要な荷物を増やさずに済みます。
預けた荷物をアプリで管理できる
CARAETOは、預けた物を専用アプリで管理することができます。
アプリ内では預けた物がアルバム形式で表示され、取り出し依頼もアプリ一つで済みます。
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第3位:宅トラ
出典:宅トラ
- 対応エリアが全国
- 大型の荷物を預けられる
- 宅配業者がクロネコヤマト
対応エリアが全国
宅トラは、対応エリアが全国なので、全国どこに住んでいても預けることができます。
また、引っ越したときの預け直しについても、他の業者と契約し直すより簡単です。
大型の荷物を預けられる
全国どこでも利用することができて、大型の荷物を預けることができる宅配型トランクルームは、宅トラとAZUKELだけです。
AZUKELで大型荷物を預けるにはスペースPLANを利用する必要がありますが、このプランが利用できるのは関東圏に限定されています。
したがって、大型荷物の預かりを全国どこでも利用できる主要な宅配型トランクルームは宅トラだけなのです。
例えば、自宅が被災したときのために、家具や家電などを預けておきたい場合、宅トラならどこに住んでいても利用することができます。
宅配業者がクロネコヤマト
宅トラでは、預け入れと取り出しをクロネコヤマトが行うので、安心して任せることができます。
宅トラに預けた物品は、原則として、郊外倉庫で保管されます。
防災の観点から言えば、預けた物が自宅から離れた場所で保管されるという点も、リスク分散という意味で重要です。
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宅配型トランクルームは災害発生時に機能するか
宅配型トランクルームを利用するかどうか検討する上で知りたいのが、災害発生時にサービスを利用することができるのかということでしょう。
結論から言えば、ケースバイケースです。
大規模災害が発生しても、トランクルームの運営業者が受けた被害が限られていれば、平時と同じサービスを利用することができます。
一方で、業務継続に支障が出る程度の大きな被害が出ると、サービスの一部または全部が利用できなくなる可能性があります。
災害発生時のリスクを低くするには
災害発生時に宅配型トランクルームを利用できなくなるリスクを低くするには、対応エリアが全国の業者と契約するのが有効です。
全国展開している業者は会社の規模が大きいので、災害の影響で一部地域の機能が麻痺しても、他の地域から業務継続に必要な人員や機材を回すことができるからです。
宅配型トランクルームの注意事項
宅配型トランクルームは、店舗型のように「今、取り出したい」と思っても、取り出すことができません。
業者にもよりますが、取り出したい物が手元に届くのは、取り出し依頼をした翌営業日または翌々営業日以降になります。
そのため、被災後すぐに使いたいものを入れておくのではなく、災害の影響がひと段落した後に使う防災グッズを入れておくことになります。
店舗型の方が便利なのか
いつでも自由に物品を出し入れできるという点では、店舗型トランクルームの方が便利でしょう。
しかし、店舗型の保管場所は郊外にあることが多いですし、出し入れした物を運ぶために車も必要になります。
もっと言えば、災害発生時、車が無事でも道路が破損していれば保管場所までたどり着くのは困難です。
一方で、宅配型トランクルームの場合、運営会社が被災すると業務が麻痺するリスクはありますが、業務が継続できていれば業者が物品を出し入れしてくれます。
したがって、店舗型と宅配型のどちらを選ぶかは、どのようなリスクを抑えたいかによって異なるのです。
まとめ
大規模災害が発生して自宅が被災すると、せっかく防災グッズや備蓄品を備えていても、ダメになってしまう可能性があります。
リスク分散の観点から、自宅以外に備蓄品などを預けておく場所を確保することを検討してはどうでしょうか。