災害の備えは平時から!防災グッズのある生活をもっと身近に!

停電対策の防災グッズを防災士が紹介!ろうそくの危険性も解説

停電 防災グッズ 防災セット

この記事で分かること
  • 停電時に役立つ防災グッズ
  • ロウソクの危険性

東日本大震災や東日本胆振東部地震では大規模な停電が発生し、被災者の生活を脅かしました。

停電すると、電気機器が使えず不便になるだけでなく、通電火災が発生したり、断水したり、停電地域の人に不安や心配を抱かせたりします。

停電による不便さを最小限に抑え、二次被害を予防するためには、平時から停電対策をしておくことが大切です。

停電対策の中には安全でないものもあるので、正しい方法で備えるようにしてください。

停電時に役立つ防災グッズ

停電対策として備える防災グッズは、以下のとおりです。

乾電池式の照明器具夜間停電時に明かりを確保するため
乾電池式充電器停電中に電気機器を充電するため
無停電電源装置作業中のデータや電気機器を保護するため
小型モバイルバッテリー千葉県停電のような長期間の停電が発生した場合のため
感震ブレーカー地震発生時にブレーカーを自動で落とすため
簡易トイレ断水したときのため
乾電池照明器具や充電器用
注意

この記事で紹介するのは、原因に関わらず停電が発生した場合に役立つ防災グッズです。

 

災害に伴って停電が発生した場合は、災害対策としての防災グッズ(防災セット)も必要になります(一部かぶるものは兼用可能)。

持ち出し用の防災セットについては、別の記事で詳しく解説しています。

持ち出し用防災セットの中身リスト一覧!最低限必要な防災グッズを防災士が徹底解説

電池式の照明器具

停電すると、電気を使用する機器は全て使用できなくなります。

照明器具も使えなくなるので、夜間に停電すると家の中が真っ暗になり、何も見えない状態に陥ります。

そのため、電気の供給がストップしても使える照明器具が必要になります。

停電時に役立つ照明器具は、常備灯、ヘッドライト、ランタンの3つです。

足元灯停電時に自動的に明かりがともる
ヘッドライト移動時に使用
ランタン室内で使用

足元灯

足元灯というのは、安全に歩くために、暗い時間帯や場所に取り付ける照明器具です。

家庭用の足元灯は、コンセントに差しておき、平時は夜間に人の動きを感知して明かりが灯り、停電時には自動で点灯する機能を持った商品が多いです。

寝室や廊下のコンセントに差しておけば、コンセントから電気が来なくなると自動で点灯するので、真っ暗闇の中で慌てずに済みます。

MEMO

上記リンクの足元灯は、停電時に自動点灯するだけでなく、コンセントから抜いて懐中電灯として持ち歩くことができます。

ヘッドライト(電池式)

ヘッドライトは、両手が空き、顔を向けた方向を照らすことができるので、自宅の中を移動したり避難したりするときに便利です。

懐中電灯でも代用できますが、地震に伴う停電では、家具が倒れたり床にガラスが散乱したりする可能性があるので、両手が空くヘッドライトの方が安全に移動することができます。

ランタン(電池式)

ランタンは、真っ暗な室内に明かりを確保するために使用します。

ランタンを中心に室内を明るく照らしてくれるので、家族で話したり狭い範囲で動いたりするのに便利です。

MEMO

起床時も就寝時もスマホを手の届く範囲に置いている人は、スマホのライト機能を使えば、ひとまず明かりを確保することができます。

 

しかし、スマホは停電関連情報を調べたり、家族の安否を確認したり、避難時に地図アプリを使ったりするために頻繁に使うので、できるだけバッテリー消費を抑えたいところです。

 

そのため、まずはスマホのライトを使って照明器具のある場所まで行き、照明器具に切り替えるようにしましょう。

乾電池式充電器

停電時にスマホやパソコンを使うには、コンセント以外から電気を確保する必要があります。

乾電池式充電器は、電池さえあれば充電できるので停電用におすすめです。

防災セットにも入れておきたい防災グッズの一つなので、すでに備えているなら兼用することができます。

MEMO

充電用のUSBケーブルも備えておきましょう。

スマホ充電用におすすめの充電器については、別の記事で詳しく解説しています。

スマホ充電用の防災グッズのおすすめを防災士が解説!手回し式を使わない理由

無停電電源装置

デスクトップパソコンで作業中に停電した場合、強制的にシャットダウンされてデータが損傷するリスクがあります。

ネットサーフィンならともかく、仕事中だとダメージが大きいので、停電時に一時的に電源を確保する備えはしておきたいところです。

無停電電源装置を使えば、急に停電が発生しても内部に貯まった電気で短時間なら電気器を使用できるので、パソコンも突然のシャットダウンを心配する必要がありません。

小型モバイルバッテリー

2019年台風15号の影響により千葉県で発生した大規模かつ長期間にわたる停電は、被災者の方々に大きな被害と負担を与えるとともに、日本全国に住む人に大きな衝撃を与えました。

「現代において、台風でここまで大規模な停電が発生するのか」という衝撃です。

そして、千葉県停電の発生直後から停電対策に乗り出す家庭が増えており、中でも小型のモバイルバッテリーを購入する家庭が急増しています。

何日~何週間も停電が続くと、防災セットに備えた充電器ではバッテリーが持たなくなる可能性が高いからです。

特に人気があるのが、以下の商品です。

千葉県停電後に売り上げが急増している小型モバイルバッテリーで、台風19号に関するニュースの中でも取り上げられていました。

もともとは、大容量で持ち運べるモバイルバッテリーということで企業や行政機関が購入していましたが、現在は一般家庭の購入が相次いでいます。

防災セットに備える充電器より高いですが、停電が長引いても家族全員分のスマホなどを何度も充電できるだけの容量があるので、停電対策にはもってこいの商品です。

感震ブレーカー

地震発生時の火災の原因で最も多いのは、通電火災です。

通電火災とは、停電後に通電したときに発生する火災です。

例えば、破損した電気コードや、毛布やカーテンなどの可燃物が接触した電気機器に通電することで発生します。

通電火災は、住民が避難した後の無人の住宅で発生しやすく、初期消火が遅れて被害が拡大しやすいという特徴があります。

避難時には少しの被害で済んでいた自宅が、通電火災で全焼するというケースも少なくありません。

防災コラム

通電火災が注目されたのは阪神淡路大震災です。

 

阪神淡路大震災では神戸市内で157件の建物火災が発生し、原因が特定された55件のうち33件が通電火災でした。

通電火災対策はブレーカーを落とす「だけ」だが

通電火災は、ブレーカーを落とすだけで予防することができます

しかし、災害発生時はパニックになり、冷静な対応が難しいものです。

特に、就寝中や入浴中などに災害が発生した場合はパニックになりやすく、慌てて避難するだけで精いっぱいになってしまいがちです。

また、家族の安否確認、防災セットの持ち出し、避難経路の確認などすべきことがたくさんあり、ブレーカーを落とすことに頭が回らないこともあります。

「ブレーカーを落とすだけ」、その「だけ」が災害時には難しく、結果として、大規模地震のたびに多くの通電火災が発生しています。

感震ブレーカーを備える

通電火災予防には、地震発生時に自動的にブレーカーを落とす感震ブレーカーを備えておくことが大切です。

感震ブレーカーには、分電盤タイプ(内蔵型)、分電盤タイプ(後付け型)、コンセントタイプ、簡易タイプがあり、それぞれ電気工事の要否や価格が異なります。

 種類電気工事価格
分電盤タイプ(内蔵)必要5~10万円
分電盤タイプ(後付け)必要2~3万円
コンセントタイプ必要5千円~2万円
簡易タイプ不要2千円~1万円

家を新築する場合は、建築時に分電盤タイプやコンセントタイプを設置するのがおすすめですが、現在の自宅に設置する場合は、電気工事が不要な簡易タイプがおすすめです。

簡易タイプの感震ブレーカーには、3つのタイプがあります。

ばねタイプ地震の揺れをセンサーが感知してばねが作動し、ブレーカーを遮断
おもり玉タイプ震度の揺れでおもり玉が落下してブレーカーを遮断
電気タイプ地震の揺れをセンサーが感知し、接続されたマイコンに信号を送ってブレーカーを遮断

どれも仕組みは原始的ですが、一定以上の揺れが発生すると自動的にブレーカーを落としてくれます。

簡易タイプの通電ブレーカーを価格で選ぶなら、「ばねタイプ」または「おもり玉タイプ」です。

簡易トイレ

停電に伴って断水した場合に備え、簡易トイレも備えておきます。

「停電で断水?」と思うかもしれませんが、停電で断水することがあるのです。

マンションやビルでは、建物付属のポンプで屋上の貯水槽に水をくみ上げたり、圧力をかけなおして各部屋に水を供給したりしているので、停電して各部屋に水を送るポンプが停止すると断水することがあります。

同じ停電地域でも、周囲の建物では水が出るのにマンションやビルだけ断水するケースも珍しくありません。

そのため、特にマンションに住んでいる家庭では、停電時に簡易トイレが必要になる可能性が高いと言えます。

【簡易トイレ】サンコー 非常用簡易トイレ/ポンチョ付/R-39

乾電池

乾電池式の照明器具や充電器を使うために必要です。

注意

乾電池は長期保管が可能ですが、半永久的に保存できるわけではなく「使用推奨期間」が定められています。

 

JISの規定では、「その期間内に使用を開始すれば電池は正常に作動し、JISに規定する持続時間等の性能を満足する期間」です。

 

ただし、JISには使用推奨期限の期限は規定されておらず、各メーカーが個別に定めることができ、単一から単四のアルカリ乾電池は5~10年程度の使用推奨期限が定められています。

 

乾電池本体(ボタン電池などは梱包)に「月2桁-西暦年号」で表示されているので、期限が来る前に使用を開始し、なくなる前に補充しておく必要があります。

停電時におけるろうそく使用の危険性

停電時に使う防災グッズとして、「ろうそく」を挙げる人がおり、防災セットにも入っていることがあります。

被災者に聞いても、高齢者を中心に「家にろうそくを備えていたおかげで、明かりを確保できて助かった。」という声がたくさん聞こえてきます。

しかし、停電時におけるロウソクの使用は火災が発生するリスクがあるので、使用は控えるようにしてください。

災害に伴って停電が発生した場合は、特にです。

総務省消防庁は、夜間や停電時のろうそく使用を控えるようツイッター上で促しています。

高齢者への注意喚起と照明器具のプレゼント

スマホを常備している世代は、停電になったらまずスマホを手に取ってライト機能を使用し、懐中電灯やランタンを探しますし、家にろうそくがない家庭も多いでしょう。

家にろうそくが常備されていて、「ろうそくであかりを取ろう。」と思いやすいのは、ある程度高齢の方です。

高齢者は、若者と比べてTwitterやネット情報を見ていないので、危険という認識がないままろうそくで明かりを取ろうとしがちです。

そのため、離れて暮らす実家の親などには、停電時にろうそくを使うリスクを説明してあげることが大切です。

「大丈夫、大丈夫」と言われる場合は、ろうそくの代わりになる電池式の照明器具をプレゼントしてあげましょう。

危機感が乏しい人に自分で購入してもらうのはハードルが高いですが、プレゼントすれば受け取ってもらえることが多いものです。

感震ブレーカーや防災セットも備えていないようなら、一緒にプレゼントしておくと安心です。

高齢者用の防災セットの選び方とおすすめについては、別の記事で詳しく解説しています。

高齢者に必要な防災グッズのリスト一覧!防災セットは運びやすさが重要!

まとめ

停電対策の防災グッズは、持ち出し用防災セットや備蓄品の中身とかぶるものがあるので、まずは防災セットを備え、停電対策に足りないものを備えると良いでしょう。

停電時に注意したいのは、通電火災とろうそく使用による火災です。

どちらもヒューマンエラーであり、防災グッズを使用すれば予防することができます。

高齢の親と離れて暮らしている場合は、実家に感震ブレーカーを設置し、ろうそくに代わる照明器具をプレゼントしておけば、停電に伴う火災の心配をあまりせず済むようになります。

持ち出し用防災セットの中身リスト一覧!最低限必要な防災グッズを防災士が徹底解説